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ファシリテーションは、NPOの救世主になるか NPO自立支援塾

NPO自立支援塾 第4回
2010.10.31(日) 10:00~17:00 @とくしま県民活動プラザ

「ファシリテーションを学んで運営にいかそう!」
講師: 青木 将幸 氏
    青木将幸ファシリテーター事務所 代表


(すっかり、時間が経ってしまいましたが、おさらいしてみます。)

四国にやってきてこういうまちづくりや、市民活動っていう取り巻きに飛び込んで以来、いまいちピンとこない「ファシリテーション」という言葉をいろんなところで聞いてきた。関西に出て行ったりして勉強会や起業塾なんかに参加すると、すでに皆が当たり前のようにその言葉を口にしている。「じゃあ、今回は誰がファシる?」「私にファシらせてもらえますか?」なんて会話も、今やざらである。

今まで何人かに解説を求めたことがる。ファシリテーション、ファシリテーターとは何なのか。

Google Translate に入れてみると、

Facilitate = 容易にすること、アシスト
Facilitator = 進行役

などと出てくる。
要するに、会議や話会いの場における、進行役、司会者のようなもの。無論手法としては、欧米を中心に以前から確立されていた。ただ昨今、市民活動やNPOの現場などを中心に多くの意見を集めて活動をしていく場でその役割が取り沙汰される始めてきたということだろうか。

さて7月から始まったとくしま県民活動プラザ主催のNPO自立支援塾、先日の第4回目のテーマがファシリテーションであった。
改めて、当日のレジュメを参照しながら振り返って行きたい。

ファシリテーターとは、参加者の発言、経験の共有、能力の発揮、感情や感性の発露、を聴き、待ち、促すことが本質であり、会議(特に参加型会議)においての立場はその進行役とある。求められる役割は、タイムキープ、脱線からの軌道修正、全員の参加を促す、中立な立場、その他会議を効果的に進めるいくつかの手法、道具を使いこなす、主にこれらである。
別段特殊技術ではないが、話しのまとまらない会議や沈黙の続く会議に歯がゆい思いをした経験があれば、皆その役割の重要性や難しさはわかるだろう。
 
今回は、たった一日のファシリテーションについての勉強会。演習を中心に、基本的な流れや考え方を学んだ。

演習1.ぐるり自己紹介して和む

始めての顔合わせとなる会議では当然自己紹介が必要である。ごく形式的な会議では、自分の所属、平素の感謝、関連する取り組み、今後への参加意欲、等を決まり文句のように言うこととなる。

しかし、その場から各人の本音やアイデアを吸い上げたいような会議の場では、自己紹介のタイミングでどれだけ空気が穏やかになり、点同士であった個人個人の間に、線を繋げられるかが鍵となる。気軽に、リラックスしたムード無しに、自由闊達な発言の機会はあり得ない。

ファシリテーターの仕事: 自己紹介の切り口を提供する

例えば、好きな食べ物について話してもらう、会に参加したきっかけ、など誰でも同じように話せるトピックを出す。好きな色、ついつい買ってしまう物、好きな言葉。。。ただ、注意しなければならないトピックもある。聞かれたくないようなこと、上下関係を作ってしまうようなこと、それらは外されなければならない。さもないと、和ませる目的の自己紹介が、とんでもない緊張感や気まずい雰囲気、差別意識を生んでしまうこともある。神経質になりすぎる必要はないが、気楽なトピックにするのがベターかもしれない。

実際にやってみる。4人グループでファシリテーターを決め、その人がトピックを出す。確かに話し安い。誰にでも共通なテーマ上では互いの年齢や性別、経験を越えてフラットになれる。好きな食べ物など、非常にわかり安い。固そうな人が意外に庶民的な食べ物について、私生活を語ったりすると、途端に親近感が湧く。

演習2.徳島と言えば?

皆でいろいろなアイディアを出し合って徳島を表現する。

ファシリテーターの仕事:アイディアを拡散させる

とにかく、多くの意見や視点を出させる、引き出す。この段階では、否定・批判は厳禁。また、責任追及もしてはならない。すべては、まだ一つの意見・アイディアであり素材に過ぎない。あらゆる可能性を引き出す事に専念する。また、この段階では深掘りしないことが重要となる。一つのテーマに捕らわれすぎたり、先入観を持ってしまうと、その他の潜在的アイディアを十分に拾い上げられなくなってしまう。ここでは、ファシリテーターは「他には何かありますか?」を決まり文句にするように、常にテンポ良く異なる視点を引き出して行くことが求められる。

実際にやってみる。ある程度意見が出てくると、それらを基に発展的に想像を展開していける一方で、参加者の想像の範囲が限定されてくる。そこから、いかに異なる側面を見つけるかが会議の肝であり、いよいよファシリテーターの仕事が本格化していく段階だろう。



演習3.徳島らしさを表現する3つのキーワード

演習2で引き出した徳島に関する表現を3つのキーワードに落とし込む作業。
いろいろな会議や意見交換会なんかでも、演習2でやった行程までは何とか進む。しかし、ここからが進行役も参加者も立ち止まることが多いと思う。要するに、意見をまとめる行程。自由闊達に意見が出ればそれだけ素材の種は充実しているという訳だが、これだけ各人の視点にも違いがあることになる。

ファシリテーターの仕事:アイディアの整理、意見の対立を感情の対立にさせない(それぞれの案として扱う)

ここからが、会の進行役の腕の見せ所でありよくぶつかる壁かもしれない。前段階での意見の引出が充実すればするほどそれらの拡散した意見をまとめるのは至難の業である。もし、前段階で多種多様な意見が出なかったとすれば、一見まとめは容易かもしれない、しかしそれではすでに会の目的を十分に果たしていないことになる。

まとめて行くには、いろいろな手法がある。まずは、グルーピング。似たようなアイディア、意見を集めていく。そこらから、共通点や重要な要素を見いだしていく。この過程でも、参加者の意見を聞いていくわけだが、注意がある。個人が持論を語り出したり、論点が外れることがある、また発言に長い時間を使ったりすることがある。その際は、最初の1人目で即警告を発しなければならない。さもなければ、それが基準となり次にも同じような発言のケースが発生し、収束に向かわなければならないまとめの行程で、発散を招くことになる。そして、大体各アイディア間にまとまりが出てきたら、それを目標に落とし込まなければならない。この演習3.で言えば、3つのキーワードを決めることである。それには、方法の一つとして投票がある。ここでは、グラデーション挙手という手法が紹介された。どちらかと言えば、Yes、どちらかと言えば、No、と言うケースはよくある。いや、世の中ほとんどがそのケースかもしれない。そういった、100%に至らないもやもやした部分も、一情報として投票の際に拾い上げるのが、グラデーション挙手である。腕を上げる角度で自分の納得度を示す。0°=100%No 90°=50%No50%Yes 180°=100%Yes といった具合で。勿論アナログ的に30%や73%なんかの気持ちも腕の角度で示せる。決議はあくまで、多数決に近い形に変わりはないが、各人の納得度を示すことは、あらゆる面で参考になる。例えば、普通の投票であれば全員がYesかもしれないが、グラデーション投票では、10人中10人が90%Yesで、何かが足りていない気分だったり、ほとんどが60%程度のYesでしかなかったり。それらの議決は確かにOKサイン、Goサインかもしれない。ただ、改善の余地が十分あるという認識を与えてくれるし、微妙なニュアンスを残してくれる。

ざっと、こんな演習がこの日の大まかな流れだった。ここまでが午前中で、午後は昼食後の質疑応答を挟んで大体同じステップの演習を繰り返した。その中で、午後は道具の使い方にも触れた。良くあるポストイットの利用。アイディア出し(拡散)の段階で各人のポストイットを配り、個人で考える時間を与え書き出してもらう。この時間を取ることで、発言に不慣れな人でも考えを表現しやすくなる。また、まず個人で書き出すことは、他人からの影響を避ける効果がある。逆に例えば順番に発言していくと、後者はどうしても前者の影響を受けて発言することになったり、あえて違う事を探す事になる。これらの手法の選択は、勿論ケースによって異なってくる。

 
最後に、今皆で語りあってみたいトピックを出し合って、それを選ぶ演習を行った。その名も3センチ投票。投票には間違いなさそうだが、3センチという部分が全くピンと来ない。まあ、講師の先生の言うとおりに紙に各人一つのトピックを大きく書いて、床に一直線に並べてみる。そうすると、なんとなく想像が付く。そう、3センチが一票なのだ。各人は一つのアイディアに対しスタートラインから3センチまで上げていくことができる。気に入ったアイディアに対しては何個でも(複数投票可)各3センチまでは上げられる。こうして、一番上に来たアイデアが採択されるという手法。わかり安く、透明性があって、些か強引でもある。ともあれ、これも手法の一つ、絶対的な使い道は無論限定されていないがこれも一つの手法として紹介された。

そして、この3センチ投票で選ばれたトピック2つについて2班に分かれて、この日学んだ事を活かして話し合いをした。

さて、この日の講義の総合的な感想とすれば、やはりファシリテーションという小難しそうなテクニックではなく、話す、聞く、といった一番ベーシックな部分のルールを学んだように思う。まず、自由闊達な発言と多くが納得できる議決を会議に求めるのであれば、最低限のルールと、それが遵守される環境が必要であり、それが言い換えればファシリテーターと言うことであろう。スポーツの審判のような立場かもしれない。本来裁きを下すのが彼らの仕事ではなく、ゲームを円滑に進めるのが彼らの仕事であるように。
また、ファシリテーターの側の考え方やテクニックだけでなく、会議の参加者として持つべき意識も学ぶ事ができた。まず、他者の意見を聞く意志と、発言による参加、そして他の意見を尊重する心。これら、参加者の心がけ無しに会議が成功することはない。

これから、いろいろな立場で会議に参加していくわけだが、まずは今日の学びを一つずつ実践することから始めて行きたい。

Chiiori Trust 22:09 comments(2) trackbacks(0)
     
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Comment
chiioriさん、こんばんは!
引越し、おめでとうございます♪

今日は、ブログでお勉強させていただきました!ありがとうございます♪

私も、拡散までは、どうにか導き出すことが出来るのですが・・・、後半の収束が難しいといつも感じています。
これも、勉強と経験と気力で、身につけていきたいものです!
堅苦しくない?!同士の会話で、練習をしてみてもおもしろそうですね!
また、そんな機会に仲間入りしたいです♪*^v^*
Posted by: にぎわいタカ |at: 2010/11/12 8:51 PM
にぎわいタカさん

初コメントありがとうございます。
会議を機能的に執り行うことは本当に難しいですね。
どれだけ文明が発展しても、個人の意思の集合で社会が動いていることには変わりはないことを痛感します。
Posted by: chiiori |at: 2010/11/14 11:11 AM








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